1/26/2025

2025.1.26 翔和学園×長谷川博之コラボセミナー

みなさま、こんにちは。
埼玉教育技術研究所です。


困難な現場で、子ども達に向き合い続ける翔和学園の先生方の子どもの事実から、自分は子どもに寄りそっているのかどうかと考えさせられます。


伊藤寛晃学園長が掲げる「人間の生きている気力を育てる」教育の目的に向かって、先生方が一丸となって仕事に取り組む姿に、多くの参加者が刺激を受けたことと思います。


伊藤先生のお話で、2つ印象に残ったことをご紹介したいです。


1つは、「私達教師は、自分のシナリオの中で子どもを動かそうとしがち」(文責:野口)だというお話です。

子どもに「こうなってほしい」、「自分が導いた結果力をつけた」と、心のどこかで欲が出てしまいそうになります。

しかし、長谷川先生も以前、「教師は黒子」「いつまでも子どもの中に入っていては、子ども達は自立しない」(文責:野口)とおっしゃっていました。

子ども達をサポートし、自分の力で成長できたという実感を与えてこそ、『生きる気力を育てる』ことへとつながるのだと思います。

教えるべきことは教え、見守るべきときは見守る。

見通しをもって、子ども達が自立できる力を育てていきたいですね。


2つ目は、「子どもが欲しいと望む結果を確定し、そこへ辿り着くために対話を重ねること」です。

授業中に立ち歩いて友達のところへ行ってしまう子。

友達が嫌がることを何度もしてしまう子。

悪い子と決めつけるのではなく、なぜその行動を行うのかを明確にするために、子どもと対話を続けることの大切さを学びました。


次回開催も決まり、懇親会で翔和学園の先生方が、また来年に向けて実践を整理して発表してくださると約束してくれました。

公立学校の教師こそ、困難な目の前の子ども達に本気で向き合うために、今日教えていただいた実践を追試していかなければならないと感じました。

1/25/2025

2025.1.25 授業力・学級経営力向上セミナー

みなさま、こんばんは。
埼玉教育技術研究所です。

本日は、仙台で長谷川先生と井上先生のお二人が講師を務めるセミナーが開催されました。


特に印象的だった長谷川先生の講座は、次の2つです。

1つは、「令和に求めらる生徒指導力」。

子どもとの具体的なやり取りをもとに、アセスメントと対応について解説してくれました。

落ちていたボールの対応。

これは、本来なら保育園児にプレゼントするために作ったものが、ある生徒が自分で使うために作ったもののようです。

自分だったらどのように対応するかと考えたとき、おそらく学級全員の前でボールを見せて「誰の?」と聞いていたに違いありません。

しかし、長谷川先生の対応は、誰も思いつかないものでした。

驚くべきは、対応した後に子どもが変容することです。

今回聞いた対応をして、誰もが長谷川先生のようにはいきません。

子どもが変容する、変容したいと思えるような関係を、これまでに紡いできたのだと感じました。


もう1つは、不登校支援の講座です。

生徒の学びを保障する学力支援はもちろん、来る価値のある学校をつくる3観点等など、メモの手が止まりませんでした。

一番、心惹かれたのは、「学年の利他が、不登校予防になっている」ことです。

先生一人で頑張ってもだめで、学年の子どもたちの中で利他の気持ちが共有されているからこそ、不登校だった子が登校できるようになる奇跡のような事実が生まれているのだと思います。


まだまだ書き足りないところですが、ここですべてをお知らせするわけにはいきませんので、ぜひ、直接長谷川先生のお話を聞いていただきたいです。

次回は、なんとなんと、明日です。
明日、翔和学園の伊藤先生とともに、埼玉でコラボセミナーに長谷川先生は登壇されます。
2日間連続で長谷川先生から学べる貴重な機会です。

1/19/2025

2025.1.18 第37回特別支援教育セミナーin大阪 ハイブリッド

みなさま、おはようございます。
埼玉教育技術研究所です。

年2回開催されている特別支援セミナーは、長谷川先生が特別支援をテーマに話をしてくださる貴重な機会です。

今回長谷川先生に届いたオーダーは、
「24年度 長谷川実践からフォーカスする『長谷川流 特別支援対応』」です。

24年度、つまり一年間の長谷川先生の特別支援対応実践を学べるということです。
長谷川先生が、生徒指導、学力困難校で、どのような対応をされてきたのか。
まさに、学びの宝庫でした。

五段階理論をもとに、第一段階から第五段階まで、段階ごとにどのような実践を重ねてきたのかを開設してくれました。

全てをお伝えすることはできませんが、一つだけご紹介したいと思います。

多くの方が直面する第一段階。
みなさまご存知のとおり、「信頼回復」の段階です。

ここでは、中三の二学期末に転入してきた生徒の事例を紹介してくれました。
お気づきの通り、この時期に長谷川先生の学級に転入してくるのですから、私達の想像もできない環境を背負った子どもであることは間違いありません。

長谷川先生は、転入前の面談を行い、そこでおよそ一時間、進路のことまで話し合ったそうです。立ち会っていたお父さんの態度はがらりと変わり、「この学校に来てよかった」と言ったそうです。

出逢ったその日に、父親からこの一言が出る。

参加した方なら、なぜこの一言をひき出せたのかがわかるはずです。

長谷川先生は、基本的に別のセミナーで同じ内容を扱わないので、見逃してしまった方はぜひ今後のセミナーに参加し続けることをお勧めいたします。

次回、長谷川先生が参加されるセミナーは、仙台です。
仙台では、年に一度の開催となります。
どんな一日になるのか。今から楽しみです!

1/12/2025

2025.1.11~12 TOSS冬合宿2025

みなさま、こんばんは。

埼玉教育技術研究所です。


年に一度の祭典。

TOSS冬合宿。


1日目のテーマは、熱中する授業を実現する「見取りの技術」と「介入の技術」です。

見取りと介入とは何なのか。

見取りはご存知のことと思いますが、介入とは何なのか。

講師の一人、小嶋先生は次のように解説してくれました。

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介入とは「支援ではない」。

一個上へ引き上げる、上のレベルへもっていくことが介入なのだと。

(文責:野口)

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私は、勉強が苦手な子へ支援するために、介入が必要なのだと解釈していましたが、根本から間違えておりました。

そもそも、授業でつまずく場面をつくってはいけない。

つまずかないように、教材研究をしなければ介入ありきの授業になってしまうのだと学ぶことができました。

レベルアップの介入ができるよう、事前にしっかり準備をしていきたいと思います。


一日目に多くの参加者のみなさまが楽しみにされていたのが、長谷川先生の授業だったと思います。

長谷川先生に与えられたテーマは、プロの見取りと介入が実現する「The授業」。

高段者検定で授業された語り語られ問題を中学校国語の「形」という教材で示してくれました。

向山型分析批評に新たな視点を加えたこの提案。

今回は、10分という限られた時間の中で、長谷川学級でどのような意見が出たのかまで詳しく学ぶことができました。



二日目のテーマは、教師の身体性を徹底分析&徹底実演。


第一講座のD表項目特化の模擬授業は、谷先生と小嶋先生が授業者の身体性に介入し、解説をしてくれて、具体的に何を直したらよいのかを教えてくれました。

子どもを指名したときの目線と体の向き。

教師の立ち位置。

タブレットの持ち方まで。

授業をしてくださった先生方が、欠点を人目にさらしてくださったからこそ、見ている自分の欠点にも気が付くことができました。

D表項目の大切さを実感することができました。


3学期がスタートし、残り50日をきった学校生活。

合宿での学びを活かして、目の前の子ども達をさらにパワーアップさせていきたいですね。

2024.1.4 ALL長谷川博之セミナー&第11回志士舞授業技量検定

みなさま、こんばんは。
埼玉教育技術研究所です。

学び収めのWセミナーから6日。
あっという間に学びはじめのセミナーがやってきました。
毎年恒例のALL長谷川&授業技量検定。

ALLは、長谷川先生単独のセミナーです。
学びはじめを長谷川先生のセミナーからと決めている参加者も多いことと思います。

参加者のみなさまにご好評いただいているのが、3学期に向けた授業の準備ができること。
長谷川先生は、「主体的に学ぶ子に育てる 残り三か月の関わり方」と題して、7つの項目について語ってくれました。

例えば、日記指導。
冬休み明け。
長谷川先生にもとには、担任している生徒の日記はもちろん、他学級の生徒の日記まで集まってきます。どのような書き方で、一人一人にコメントを書いているのか。
コメントの書き方について具体的な方法を教えてくれました。

あまり長谷川先生のセミナーに参加したことのない先生方にとって衝撃だったのが、「存在を消す」ことだったと思います。
他のセミナーでも、「教えずに教える」ことの重要性について語られていました。
幹の部分はきっちり教える。
その上で枝葉の部分は相手に任せる。
自分の頭で考えさせることが大切なのだと思いました。

このような関わり方があって、日本全国、どこにも見られないような自治的集団が完成するのだと感じました。

長谷川先生の授業、学級についてもっと知りたいという方は、ぜひ、今年一年長谷川先生を追いかけることをお勧めいたします。

北は北海道、南は沖縄まで。
日本全国を飛び回る長谷川先生に、2025年も学ばせていただきたいですね。



午後の検定は、過去一番の見学者の数の中、14名の先生が受検に挑戦されました。

2学期末の忙しい時期に指導案を作り、クリスマスから年末に授業を作り、さらに年明けには作った授業の練習をする。

受検者をされた先生方は、冬休みに休むことなく検定に挑戦されます。

このような熱意をもって受検する先生たちだからこそ、20名を超える見学者が集まったのだと思います。

今回見学された先生の中には、必死に授業する受検者の姿を見て、次回検定に立候補してくださった方もいます。

次回の検定には、すでに20名近くの立候補者が集まっています。

どんな授業を見ることができるのかと思うと、今から楽しみでなりません。

2024.12.29 Wセミナー

みなさま、こんばんは。

埼玉教育技術研究所です。


今年最後の長谷川先生のセミナーは、小嶋先生と一緒に登壇されたWセミナー。

毎年恒例となり、「このセミナーに参加しなければ年が越せない」というリピーターもいらっしゃるはずです。

それぐらい、お二人のお話は魅力的です。


例えば、かっこいい教師とは何か。

長谷川先生が提示した平野啓一郎著『「カッコいい」とは何か』より、8項目をもとにお話をしてくれました。

その中から、小嶋先生は、非日常について次のように話してくれました。

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この先生は、他の先生と一味二味違うと思わせているか。

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靴を二日に一辺履き替えている。

笛を子どもに合わせて二つ持っている。

プールのマイクをインカムにしている。

形だけではなく、子どものためにやっていること。

子どもを大切にしている教師は、やっぱり「カッコいい」と感じました。


長谷川先生は、守破離について詳しく教えてくれました。

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守は、型を身に付け、板についていき、様になる。

個性が出て来るから、それを破る。

そこから離れるには20年、30年の修業が必要。

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上手くいかないことは当然であり、長い修業の道のりがあるのだということを教えてくれました。休日に、しかもこの年末に、この会場に集まっている先生たちは、やっぱり「カッコいい」のだと思いました。

さらには、TOSS授業技量検定の指標をもとに、教師修業の仕方についてもお二人が一緒に解説してくれる貴重な講座。さらにはお二人が高段者検定で行った授業についても、実演を踏まえて解説をしてくれました。

これで、心置きなく2024年の学び収めをすることができたと、会場に集まった多くの先生方が考えたに違いないと思います。


来年2025年は、どんな一年になるのか。

学び続けた先に、集まった先生方みんなにすてきな一年が待っていることと思います。